Baltimore Museum of Art と Duchess

この一年で行った美術館が、大きなところで、ボストン、MOMA、ナショナルギャラリー、フィラデルフィア、小さなところでフィリップスコレクション、マティスシャガール、他にDCのモール界隈の3つ(現代、東洋、インド)です。期待以下だったのがボストン美術館で、期待以上だったのがフィラデルフィアとナショナルギャラリーです。米3大美術館がボストン、メトロポリタン、シカゴと言われてますが、フィラデルフィアとナショナルギャラリーはボストンより優れていると個人的には思いました。

そして、Baltimore Museum of Artは期待以上でした。おそらく世界一のマティスコレクションで、その色彩と抽象性の見事さは、惚れ惚れとする程でした。マティス以外に、セザンヌゴッホゴーギャン、ミロ、ポラック、その他、モダンアートが充実していて、素晴らしい美術館です。しかも無料。更に驚くべきイベントがSEX, LOVE, POWERとアートの関係をアーティストが語り、座談会を行うイベントありまして、Tom Otterness, Hilary Harkness, Nicole Eisenmanの3人が15分ずつ、スライドで自分の作品とSEX, LOVE, POWERの関係を語ります。衝撃的な作品が複数以上ありまして、中でもAntiクライストな絵が衝撃的でした。Tom Otternessは若い頃は色々あった様ですが、今は人の良さそうなおじさんです。Hilary Harknessはカリフォルニア大バークレー、イエールで学んだエリートっぽい外見ながら、同性愛者で、斬新で衝撃性ある絵を描いてます。笑顔の綺麗な社交的な人です。Nicole Eisenmanは過激なフェミニストですが、嫌味はなく、知的です。アナーキーな外見と、ストレートなしゃべりで、全ての発言が私には斬新で衝撃的。ここまでで約1時間、その後の座談会で1時間。もう十二分に堪能しましたが、その後、レセプションと称して、スナックとティーを片手に、3人と自由に話す場まで、設定されてまして、以上全てが無料。これは、至福と言えます。世界は広い!!

十二分に満喫したのですが、更に欲張って、映画を見に行きます。Duchessというやつ。1774年ダイアナ妃の遠い先祖である美女が大富豪の貴族と結婚したが不幸な結婚生活を送りつつ、しかし社交界の人気者として、葛藤を経ながら、生きていく様子を描いてます。米国人はどこかで英国貴族への憧れを持ってまして、おもしろい映画でした。